研究課題
若手研究
本研究は、①脳腫瘍手術の際に手術の難易度とリスクに関わる脳腫瘍の硬さを測定する装置(ハプティックセンサー)の開発、②脳腫瘍と正常脳を区別し摘出率向上を目的とした神経伝導速度の測定装置の開発を目指し実際に2つの装置を開発した。開発したハプティックセンサーを用いて、脳腫瘍(髄膜腫)の硬さは摘出後、経時的に軟化していくことが判明した。また髄膜腫において腫瘍塞栓術を行い壊死に至った領域は周囲と比べて軟化している事実を定量値として示すことが出来た。
脳腫瘍の硬さと神経伝導
開発した脳腫瘍の硬さ測定装置と神経伝導速度の測定装置を用いることで、手術中に見た目では区別しにくい腫瘍と脳の境界を見極めることが可能となる。腫瘍と脳の境界がわかれば、腫瘍の摘出率と併せて脳の温存率を高めることが可能となる。最終的には、脳腫瘍患者の機能予後と生命予後の向上に寄与することが可能となる。