中枢神経系原発悪性リンパ腫は加齢がリスク因子であり、高齢化社会の日本において増加傾向である。標準治療である化学療法と放射線治療では、半数以上が再発をきたし、また治療関連の副作用により認知機能障害を生じることがしばしばある。よって、本疾患の生物学的特徴に基づいた治療法の開発が望まれている。 その観点より本研究結果は、予後不良である本疾患の新規治療開発の基盤となるものであり、今後臨床応用につながっていく可能性がある。近年増加傾向である本疾患に対し、生存予後、機能的予後を改善させる治療を開発することは社会的にも意義のあるものである。
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