まず健常人由来のiPS細胞からアストロサイトを誘導する予備実験として、201B7細胞を用いてfeeder freeの状態でNeural Induction Mediumでの培養を行った。得られた細胞は蛍光免疫染色でNestinおよびPAX6で陽性であり、神経幹細胞としての性質を有していると考えられた。次に神経幹細胞からアストロサイトを誘導するために、DMEM培地を基本として各種の分化誘導因子を加えて培養を行ったが、いずれも十分なGFAP陽性の細胞が得られなかった。今後は神経幹細胞からアストロサイトを誘導する条件をさらに検討し、ATRX症候群の患者由来iPS細胞でも同様の実験を行う予定である。
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