てんかん患者の約80%は現在の抗てんかん薬で良好にコントロールされるが、残りの約20%は治療困難であり、新たな抗てんかん薬の開発が望まれる。新たな抗てんかん薬を開発するためには、てんかんの発生およびその脳への障害機序を解明する必要があるが、難治性てんかんが神経細胞死を誘発する機序は未だ十分には解明されていない。本研究の主な成果は他疾患に対し臨床で既に用いられている薬剤が、てんかん原生獲得阻害に有効である可能性を示したことであり、まさしくドラッグリポジショニングによる創薬につながる研究として価値あるものと考えている。本研究がさらに発展し、新たな難治性てんかん治療につながる可能性を秘めている。
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