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2021 年度 実施状況報告書

深層学習を用いたてんかん発作予測のための新たな特徴量の創出

研究課題

研究課題/領域番号 19K18427
研究機関旭川医科大学

研究代表者

山本 祥太  旭川医科大学, 医学部, 助教 (20795728)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードepilepsy / deep learning
研究実績の概要

本年は、主に深層学習を用いたてんかん発作時の頭蓋内脳波波形の分類と、そのモデルにより抽出された特徴を抽出することを行った。Epi-Netという深層学習モデルを作成して、波形の特徴としてpowerとPhase amplitude couplingを用いた場合の精度と比較して、分類精度が優位に高いことを確認した上で、さらに特徴の抽出を行った。これには、Integrated Gradientと呼ばれる手法を利用した。この手法は本来、画像の分類を行った深層学習モデルが画像のどの部分に着目して、分類結果を出力したかを解析するための手法である。この手法はさらに、微分可能な範囲での拡張で、波形から周波数帯域ごとのpowerについての特徴を抽出できるように手法として拡張されているが、我々はこの手法をさらに改変して利用して、結果がpowerの大きさに左右されないようにした。この新しい特徴抽出手法を用いることで発作時波形に特徴的なのは、どの帯域のpowerの上昇と低下なのかを明らかにした。また単に分類に関する各周波数帯域の寄与を表すだけでなく、これを利用した新たな発作時波形を特徴付ける指標としてdata-driven epileptogenicity indexという指標を作成した。この指標は波形分類制度が、これまでの代表的指標であるpower,phase amplitude coupling,energy ratioなどよりも分類精度が高くなることを示した。単施設のretrospectiveなデータでの解析結果ではあるが、この結果をJournal of Neural Engineeringに公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データの整理や準備には時間がかかったものの、てんかん発作時波形から新たな手法を用いて新しい特徴を抽出することに成功した。

今後の研究の推進方策

現時点では単施設のretrospectiveなデータについての指標の有用性が示されている。今後は他施設データに適用して、臨床的な有用性を示したいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

解析にはやや時間がかかったため、論文化を行うことはできたものの、国際学会での発表ができなかった。繰越額は主に国際学会での発表と、他施設データ保存用のストレージの購入に当てる計画。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Data-driven electrophysiological feature based on deep learning to detect epileptic seizures2021

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto Shota、Yanagisawa Takufumi、Fukuma Ryohei、Oshino Satoru、Tani Naoki、Khoo Hui Ming、Edakawa Kohtaroh、Kobayashi Maki、Tanaka Masataka、Fujita Yuya、Kishima Haruhiko
    • 雑誌名

      Journal of Neural Engineering

      巻: 18 ページ: 056040~056040

    • DOI

      10.1088/1741-2552/ac23bf

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 頭蓋内脳波波形からのdata drivenなてんかん発作波形特徴量の抽出2021

    • 著者名/発表者名
      山本 祥太、栁澤 琢史、福間 良平、藤田 祐也、田中 将貴、角野 喜則、小林 真紀、クー ウィミン、梶川 隆一郎、谷 直樹、押野 悟、中島 義和、貴島晴彦
    • 学会等名
      第80回日本脳神経外科学会総会

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公開日: 2022-12-28  

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