研究課題
研究の具体的内容:まず動物実験向け持続神経刺激装置を企業との協力で開発した。これまで間欠的刺激にとどまっていたのに対して、より簡便に実臨床に近い刺激が可能になった。これをパーキンソン病モデルラットに対して迷走神経刺激療法を行った。現在安定した刺激を行うことができており、手術手技関連での不測の事態はほとんど起こらなくなった。体重についても術後一過性に体重減少はあるものの、2日後には順調に体重が増えている。運動症状については前肢運動のlateralityとメタンフェタミンを注射し回転運動を評価しているが、いずれも非刺激群と比較し、刺激群では運動症状の改善がみられる。組織学検査では刺激群では黒質緻密部のドパミン神経細胞と線条体のドパミン神経線維の温存が有意により保護されていた。運動症状の改善はこの結果を反映していた可能性がある。メカニズムとして同部位におけるミクログリア、アストロサイトの形状、数など動態を調べている。また迷走神経刺激療法のメカニズムの一つである孤束核におけるノルアドレナリンの動態も調べている段階である。迷走神経刺激療法はPDモデル動物に神経保護効果を有し、メカニズムの解明を行うことで、これまで得られていない新たな知見を発表できる予定である。研究実施計画と照らし合わせると、基礎研究は予定通りの進捗である。学会誌への投稿:英文誌へのacceptがされた。
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