研究課題/領域番号 |
19K18432
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
定方 英作 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 研究協力員 (10772139)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 再生医療 / 脂肪幹細胞 / 脳梗塞 |
研究実績の概要 |
脳卒中による機能障害は高齢者の寝たきりの最大要因となっている。近年再生医療が脚光を浴びており、脳梗塞に対しても様々な臨床研究が行われている。投与方法としても経動脈的、経静脈的、定位的、脳室内投与の方法があり、投与細胞も骨髄、脂肪、臍帯組織、歯髄から採取することができる。皮下脂肪組織は比較的低侵襲で大量に採取することができ、脂肪細胞由来幹細胞(ADSC)を経動脈的投与し、投与細胞量などを検討した。 Male Sprague-Dawley rat (8週齢:240-280g)に対して、80分の一過性中大脳動脈閉塞モデルを作成した。24時間後に経動脈的にADSC、またはPBSを投与した。ADSC 1×1000個を投与したlow dose群、1×100万個群を投与したhigh dose群、PBSを投与したコントロール群の3群にわけて評価した。投与後からmodified neurological severity score(mNSS)や体重測定を行い機能回復を評価し、投与後28日後にsacrificeし脳組織を採取した。Cresyl Violet染色を行い脳梗塞巣の面積を評価した。細胞投与群ではコントロール群と比較して、神経機能の改善と体重増加の改善が見られた。細胞投与群同士では明らかな差はみられなかった。脳梗塞巣の比較では細胞投与群がコントロール群と比較して脳梗塞巣の縮小を認めた。細胞投与群同士では差はみられなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年4月から施設の異動があり、臨床業務の比重が高くなり免疫染色の時間をとることができず進まなかった。
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今後の研究の推進方策 |
免疫染色を追加し、細胞投与による機能改善のメカニズムを解明する。
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次年度使用額が生じた理由 |
免疫染色が予定していた計画より遅れてしまったため、論文作成や学会発表ができなかったため差額が生じてしまった。2023年度は免疫染色を行い、学会発表と論文作成に残額を充てる。
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