研究課題/領域番号 |
19K18440
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
安彦 友博 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90837684)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | くも膜下出血 / マイクロRNA / 遅発性虚血性脳障害 / バイオマーカー / 脳血管内皮細胞 |
研究成果の概要 |
くも膜下出血後の遅発性脳虚血の病態マーカー及び病態解明の端緒とする目的でマイクロRNA、hsa-miR-451aを解析した。症例ごとの発現をqPCRで検討すると有意にSAH群において高発現が確認された(p=0.0402)。モデルマウスを用いて同様に血清中のマイクロRNAをマイクロアレイ解析の手法を用いて検討したが、hsa-miR-451aはモデルマウスにおいては2倍以上の差を持って発現が増加ないし低下しているマイクロRNAに該当しなかった。またモデルマウスから脳血管内皮細胞を単離してhsa-miR-451aの既知の標的遺伝子の発現をコントロール群と比較したがいずれも有意な差異は認めなかった。
|
自由記述の分野 |
脳神経外科学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロRNAは病態を反映する遺伝情報が血流に乗って移動するため、末梢血を解析することで、直接の生検が困難な病変の病勢を評価する事が可能である。この点において、hsa-miR-451aがSAH患者群においてコントロール群と比べて高い発現を認めることが明らかになったことは、生検が極めて困難で、確立された病勢マーカーが確立されていない本病態において、マイクロRNAがバイオマーカーとして利用可能である可能性を示唆した結果であると考えられ、極めて有意義であると考える。一方その病態に対する影響を、マウスで検証するためには更なる検証が必要であり、今後の課題が明らかになったものと考える。
|