研究課題/領域番号 |
19K18448
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
飯島 圭哉 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院, 医員 (10751878)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | GABA / グルタミン酸 / 神経伝達物質 / LEAT / てんかん |
研究実績の概要 |
液体クロマトグラフィ法にて、ヒト脳組織検体からのグルタミン酸・GABA・Glycineの濃度を測定するための条件検討を行った。この結果、下記の測定条件が最適であると考えられた。HPLCシステム:MODEL 5600A(esa) ポンプ:M582 オートサンプラー :M542 カラム恒温槽:505 検出器:CoulArray(4Channel) ソフトウェア:CoulArray soft Ver.3.06 前処理装置:密閉式超音波破砕装置:BIORUPTOR® UCD-250HSA 測定条件0.1Mリン酸Na/メタノール=80/20、pH=6.85、流速 1.0mL/min、注入量:5μL、カラム温度:50℃、Sample 20μLにOPA/NAC試薬20μL添加し、反応時間1.5分後に1M酢酸10μL添加した反応液5μLをHPLCに導入。試薬類調製 移動相:超純水800mLにリン酸一ナトリウム二水和物7.1gを溶解し0.45メンブルンフィルターろ過。ろ過した溶液にメタノール200mLを加え水酸化ナトリウムでpH6.85に調整。過塩素酸(70%)0.5mLを超純水で100mLにメスアップ。0.3N過塩素酸溶液を超純水で10倍希釈。酢酸(MS用)5.8mLを超純水で100mLにメスアップ。20mgOPAを1mLメタノールに溶解。このOPA試薬に10mgNACと9.0mLの50mM四ホウ酸ナトリウムを加え溶解。標準液:10mgアミノ酸を10mLの0.03N過塩素酸溶液で溶解。1mg/mLアミノ酸を100μLずつ入れ混和。1mg/mLアミノ酸標準液から100μg/mLおよび25μg/mLの標準液を調整し、2点検量法で定量。12症例の低悪性度てんかん原性腫瘍について、GABA、Glycin、グルタミン酸の濃度を定量した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していたてんかん原性腫瘍の神経伝達物質の濃度を、液体クロマトグラフィ法にて解析することに成功しており、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
てんかん原性腫瘍の神経伝達物質の濃度を、液体クロマトグラフィ法にて解析することに成功しており、今後は症例数を追加し、データを解析していく。 また、病理組織学的解析と遺伝子解析を並行して行い、これらとの相関を解析していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の見込みよりも実験試薬の使用量が少なかったため、次年度使用額が発生した。次年度の実験の予定数を増やすことで、追加実験に使用する予定である。
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