研究課題/領域番号 |
19K18450
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
板谷 信行 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (10837834)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 変形性膝関節症 / 血流 / 癒着 / 光音響システム / 異常血管 / 疼痛 |
研究実績の概要 |
S-Dラットを用いて本研究における変形性膝関節症モデルの最適化を行った。Monoiodoacetateの関節内投与による変形性膝関節症モデルも検討している。1mg(Monoiodoacetate)/50μL(整理食塩水)の関節内注入による変形性膝関節症モデルを作成し、注入後6週の時点で肉眼的に明らかな変形性関節症性変化を確認しており、現在は薬液の濃度と観察時期を調節して、本実験に適切なモデルの最適化を行っている。また、広く用いられている膝関節内側侵入法による内側半月板全切除及び前十字靱帯切離によるモデル作成も試みた。このモデルでは本研究における関心領域である膝関節内側の関節外組織の変化が手術侵襲によるものを除外しきれず、より最適なモデルの作成を行った。具体的には侵入方法を膝関節外側侵入として、前十字靱帯切離及び内側半月板の横切でのモデル作成を行い手術侵襲による変化の最小化に成功している。現在は関節内の肉眼的変化を観察することで本研究における適切な観察時期を検討している。 光音響システムを用いてラットの膝関節内側の関節外における血管の観察が可能であるかを評価した。複数の光音響システムからレーザーを用いた光音響システムにおいてラットの膝関節内側の関節外における血管の描出が可能であることが確認できた。現在は片側変形性膝関節症モデルの両側膝をレーザーによる光音響システムで観察を行っており、患健側差について評価可能であるか確認を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットによる変性膝関節症モデルの関節外組織の観察は初めての試みであり、モデルの最適化に時間を有した。また、光音響システムによるラット膝関節の血管の描出も初めての試みであり、最適なデバイスとその条件の調整に時間を有した。しかしながら、どちらも良好な結果を得ており現在は最終的な調整段階であり以後の実験は比較的スムースに行えると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
ラットモデルの最適化と光音響システムについての最適化ができ次第、光音響システムでの血管網の変化の観察及び組織酸素飽和度分布の経時的な変化を比較し、評価・検討する。また、組織学および組織形態計測と免疫染色、Randall Selitto法による癒着及び血流の変化している部位の疼痛の有無を検討、組織サンプリングし、酸素濃度の計測及び遺伝子解析を順次行う。それに伴い、試薬・物品費を要する見込みである。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していラット及び光音響システムの本研究における最適化と評価に時間を要し実験の遅れが出たため、試薬等に用いる予定であった費用を使用しなかったため。
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