研究課題
若手研究
変形性膝関節症(膝OA)の発症、進行には骨形態、下肢アライメント変化(O脚)、筋、モーメントなど様々な生体力学的要因が関与している。本研究では三次元解析手法を用いて、健常と膝OAにおける骨形態、皮質骨幅、大腿四頭筋ベクトル、下肢アライメント変化などの静的要因と、内反モーメント、骨軸運動などの動的要因を明らかにし、その相互関係も明らかにした。その結果、脛骨内側関節面傾斜が下肢内反化やスラスト現象に関与している可能性が示唆され、膝OAの下肢変形の病態の一因が明らかとなった。
整形外科
変形性膝関節症(膝OA)の下肢変形の要因を生体力学的観点から解析し明らかにすることは、膝OAの発症や進行抑制のための新たな治療に結び付く可能性がある。本研究では、脛骨内側関節面傾斜が下肢変形や膝OAに特徴的にみられる膝の横ブレ現象(スラスト)に関与していることが示唆された。脛骨内側関節面傾斜は経年的に進行していくことが明らかにされているので、骨強度を上げる運動習慣、食習慣が膝OAの発症、進行予防に重要である。