線維性コラーゲン分子は、細胞外マトリックス分子の主要構成成分であり、骨や軟骨形成をはじめとする骨格形成の制御に深く関与している。本研究では、各組織における細胞分化や機能維持の分子メカニズムについて明らかにするため、遺伝子発現調節機構の解析を行った。 軟骨組織において、XI型・XXVII型コラーゲン遺伝子では、ともに軟骨特異的エンハンサーが見出されたが、XI型コラーゲン遺伝子のプロモーター活性に関与しているSp1と同様の配列が存在しているにも関わらず、XXVII型コラーゲン遺伝子では、Sp1による活性は認められず、異なる転写調節機構の存在が明らかとなった。
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