研究課題/領域番号 |
19K18487
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
萩原 茂生 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00706723)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 変形性股関節症 / 炎症性疼痛 / 神経障害性疼痛 |
研究実績の概要 |
MIA投与ラット変形性股関節症モデルの適正化について検討した。MIA投与量を0.25mg, 0.5mg, 1mg, 2mgとした群を作成し、組織学的・X線学的な変性について評価を行った。0.25mg投与では関節破壊に至ることなく組織学的にもX線学的にも緩徐に変性が進行し、投与量が最適と考えられたためその結果を英語論文にまとめて投稿中である。 現在疼痛行動評価、疼痛伝達神経の動態、炎症性サイトカインの発現について解析も行っておりさらなるモデルの適正化と疼痛機序の解明を試みている。また、治療薬の候補としてデュロキセチン、弱オピオイドについての検討を開始している。デュロキセチンにおいては神経障害性疼痛の抑制効果が認められており、論文作成を進めている。弱オピオイドについては投与による関節破壊効果の有無について検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験は予定通り進行しており、予定通りの成果が出せている。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度はMIA投与ラット変形性股関節症モデルにおいて疼痛行動評価、疼痛伝達神経の動態、炎症性サイトカインの発現について解析を行い、さらなるモデルの適正化を試みる。得られたモデルを用いて新規治療薬の候補についての検討を行う。最終的に関節の変性を進行させることなく疼痛抑制の治療効果があげられる薬物についての検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成31年度は国際学会に参加しなかったため外国旅費がかからなかった。 また、研究用試薬を共同利用するなど研究の節約に努めたため次年度使用額が生じた。 令和2年度は研究に使用の進んだラットの評価のため画像検査装置利用料(400)、染色や標本作成(300)、HDD等の記録媒体(100)、国際学会発表(300)を使用する計画である。
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