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滑膜間葉系幹細胞が半月板を再生させる結果に基づき、作用機序の解明の基盤としてエクソソームのホスト細胞への影響を解析した。織再生において重要な機構である細胞遊走、増殖、分化、抗炎症の4段階に分類してエクソソームの作用機序の解析をおこなった。エクソソームはMSCs、軟骨細胞の増殖能、遊走能を共に増強した。一方今回の検討では、エクソソームの軟骨分化に対する効果を見出すことは出来なかった。続いて、MSCsからエクソソームを抽出し、半月板前節切除モデルに移植したところ、半月板の再生を認めた、半月板再生の組織学的評価Modified Pauli's Score、Safranin-O stained area （μm2)どちらにおいても有意さんをもってエクソソーム投与群がコントロール群に比較して良好な再生を示した。さらにエクソソーム移植早期での関節内細胞動態を解析したところ、関節内でMSCsの分裂がエクソソームにより増加していいた。以上について日本整形外科基礎学会2019にて報告した。 エクソソームによる細胞内発現変動因子の同定のため、MSCsと軟骨細胞の2種の細胞に対しエクソソームを投与し、MSCsと軟骨細胞の2種の細胞からRNAを抽出し、RNAシークエンスにより非投与群と比較して網羅的にRNA発現を解析した。2つのRNAシークエンスの結果に対しバイオインフォマティクス解析を行い、エクソソームの組織再生に恒常的に強く作用する可能性のある候補因子を細胞内発現変動因子として同定した。以上について2021年Osteoarthritis Research Society International annual conferenceにて講演発表を行い、現在国際誌に論文投稿中である。
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