化膿性関節炎は診断が遅れると不可逆的な関節軟骨や骨のダメージを来し、著明な関節の機能障害を認めるため早期診断が重要とされている。しかし特に臨床上鑑別が困難な結晶性関節炎との比較において感度、特異度の高いバイオマーカーは存在していなかった。本研究において関節液中プレセプシンは感度、特異度がともに85%以上であり、また陰性的中率は93.9%と高い値であった。プレセプシンは約15分で測定可能であり、化膿性関節炎を早期に診断する有用なバイオマーカーと考える。これにより化膿性関節炎は早期に診断可能で、手術等の治療を早期に開始することができ、患者の機能予後を著しく改善する可能性がある。
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