研究課題/領域番号 |
19K18511
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
植田 修右 金沢医科大学, 医学部, 助教 (10759583)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ステロイド関連大腿骨頭壊死症 / ミトコンドリア転写因子A (TFAM) / TFAM knockdown / 酸化障害 / 骨髄由来間葉系幹細胞 / ミトコンドリアルストレス / 骨細胞壊死 |
研究実績の概要 |
低酸素下ステロイド付加骨細胞における酸化障害の関与の検討。 家兎骨壊死モデルにおいて酸化障害の関与が報告されている。また、低酸素下ステロイド付加骨細胞は家兎骨壊死モデルにおける生体内環境と同様の環境になることが報告されている。低酸素下での培養時間を変更し、細胞死数の増加の有無、同条件下での酸化障害の有無について検討した。 1) 1µMデキサメサゾンを添加し、1%低酸素下にて培養時間をそれぞれ6時間 (6h群)、9時間 (9h群)、12時間 (12h群)、24時間 (24h群)、48時間 (48h群)、72時間 (72h群)で培養し、細胞死数を確認した。6h、9h、12h群では細胞死数の変化はほとんど認めなかったが、24h群では有意に細胞死数の増加を認めた。48h群、72h群は細胞自体が培地から遊離した状態がほとんどで、細胞死の評価ができない状況となった。 2) 酸化ストレスマーカーである8-OHdGと低酸素の指標であるHIF-1αを用いて免疫組織化学的検討とウエスタンブロットを施行した。1%低酸素下のみ、1µMデキサメサゾン添加のみでは8-OHdG、HIF-1αともにわずかに発現を認めた。1%低酸素環境下ステロイド添加骨細胞においてはともに発現の増強を認めた。 現在TFAM knockdownの作製とその効果の確認を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
TFAMがknockdownできているかsiRNAの効果の確認を行っており、TFAM knockdownによる骨細胞の機能解析まで至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
骨細胞のTFAMをknockdownし、骨細胞におけるミトコンドリアの機能解析を行う。また、培養細胞であるMLO-Y4にTFAMをoverexpressionし、骨細胞壊死の抑制効果を確認する。また、家兎骨壊死モデルへの骨髄由来間葉系幹細胞(MSC)とTFAMの同時投与、もしくはMSCへのTFAM添加の検討を行う。
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