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2020 年度 実施状況報告書

有限要素法を用いた大腿骨頭壊死症の骨頭圧潰予測スコアリングシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K18517
研究機関弘前大学

研究代表者

原田 義史  弘前大学, 医学部附属病院, 客員研究員 (50587045)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード大腿骨頭壊死 / 有限要素解析
研究実績の概要

大腿骨頭壊死症は大腿骨頭が阻血性壊死に陥って圧潰し、股関節機能が失われる難治性疾患であり、厚生労働省の特定疾患に指定されている。大腿骨頭壊死発生後の発症・関節障害に関する予後予測を行うことは、手術適応の決定、薬物学的/外科的治療介入の有効性評価に重要である。本研究では骨形態と機械的特性の個人差を加味した解析が可能な有限要素法が大腿骨頭壊死症の圧潰進行の予測に有効と考え研究を行ってきた。
2020年度は弘前大学医学部付属病院で大腿骨頭壊死症の診断で治療歴のある患者のリストを更新し、患者背景(年齢、性別、身長、体重、基礎疾患、薬物服用状況、生活習慣、活動性)を評価した。また対象患者のX線画像およびCT画像の撮像状況を調査し、骨頭圧潰進行の経過を縦断的に評価可能である症例をリストアップした。
両側大腿骨頭壊死症症例10例20股に対して有限要素解析ソフト:メカニカルファインダーを用いて有限要素解析を行った。まず大腿骨頭壊死進行度別に大腿骨頭のヤング率を調査した。有限要素モデルに荷重を想定した負荷を加え、大腿骨頭に加わる応力を解析した。
骨頭壊死の圧潰が進行した症例ほど、大腿骨頭のヤング率の最大値が有意に高かった。骨頭壊死の圧潰が進行した症例ほど、大腿骨頭に加わる応力が高い傾向を認めた。ヤング率の違いは骨頭圧潰進行に伴った硬化性病変を反映している可能性があり、壊死部、境界部、健常部に細分化した解析が必要と思われた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は対象を増やして有限要素解析を行った。しかしながら、応力をより細分化して評価する必要があると思われた。統計学的検討を行うために、対象を増やして解析を進める必要がある。

今後の研究の推進方策

リストアップした縦断的に評価可能な症例を解析し、同一症例での進行度の違いによる経時的な機械特性の変化を解析する。

次年度使用額が生じた理由

本年度は学会が中止となるなど、旅費の支出が想定よりも少なくなったため次年度に繰り越す助成金が生じた。翌年度は研究で使用される有限要素解析ソフトの更新・バージョンアップが予定されているため、繰り越した助成金を使用する見込みである。また、論文作成に当たり英文校正のための支出も予想される。

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公開日: 2021-12-27  

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