• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

変形性膝関節症に対するヒアルロン酸と多血小板血漿を併用した関節内注射治療

研究課題

研究課題/領域番号 19K18518
研究機関弘前大学

研究代表者

飯尾 浩平  弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (70613488)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード変形性膝関節症治療 / 多血小板血漿 / ヒアルロン酸
研究実績の概要

ヒアルロン酸(HA)と多血小板血漿(PRP)は、いずれも変形性膝関節症(KOA)患者の関節内に投与することで、除痛および機能改善効果があると報告されている。HAを用いた治療は本邦において広く行われているが、PRPを用いた治療は、再生医療等の安全性の確保等に関する法律に従い厚生労働大臣に届け出を行った施設のみで自由診療として行われている。PRPに関する無作為化二重盲検試験は少なく、エビデンスレベルの高い研究が必要である。
基礎研究においては、HAとPRPを同時に用いることで、治療を促す成長因子の増大など、相乗効果を示すことを期待させるデータが報告されているが、臨床においてはKOAに対してPRPとHAを併用することで、治療効果が上がるかどうかに関しては、さまざまな報告があり、一定の見解が得られていない。
本研究では、HA単独、PRP単独、HAとPRPの併用の3群に無作為に割り付けし、それぞれ割り付けられた薬剤を5回関節内に投与する。1回目と5回目の関節内注射時に膝関節液を採取し、分析することで、それぞれの治療薬の投与が関節内に及ぼす影響を調べる。
再生医療に関する臨床試験を行うためには、特定認定再生医療等委員会の審査による承認が必要であり、倫理面、安全面、法律面に配慮した詳細な研究計画書を作成し、承認を得た。各群30名、計90名に対して、治療を行い24週間フォローする予定であるが、現在3名に対して治療を行い、関節液を採取した。5回投与時に、有害事象は認めず、自覚的なVASのスコアは全例改善している。
目標症例数まで患者を増やして3群間で比較することで、KOAに対する新たな治療法の確立につながる可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

混合診療に関して東北厚生局との審議を要し、特定認定再生医療等委員会での認可にも時間がかかったことがあり、臨床試験のスタートが遅れた。Covid-19の感染拡大により外来での臨床試験の継続が困難になることも考え、治療後のフォローは電話診療でも可能となるように計画を変更した。
厚生労働大臣に届け出をし、JRCTにて研究を公表した。研究で有害事象が生じた場合に備えて再生医療に関わる保険に加入をした。今年から被験者のリクルートを開始し、3名に対して治療を行った。

今後の研究の推進方策

研究は、予定よりも遅れてはいるが、問題なく実施できている。Covid-19の感染状況に留意しながら、対象者を増やしていく。

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi