研究課題/領域番号 |
19K18518
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
飯尾 浩平 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (70613488)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | ヒアルロン酸とPRP併用が及ぼす効果の検討 |
研究実績の概要 |
変形性膝関節症に対する多血小板血症(PRP)、ヒアルロン酸(HA)、PRPとHA併用の3群による二重盲検無作為化試験を継続中である。各群1週間隔で5回薬剤を関節内に投与し、初回と5回目は関節液も採取する。その後、1週、12週、24週でPROMSによる臨床成績の評価を行っている。 二重盲検無作為化試験に関しては、現在目標被験者のうち、81名まで研究開始している。その内2名は、研究エントリー後研究対象から除外となった。コロナ禍の影響で最初の2年は被験者を集められなかったため2回目の研究期間延長の方針とした。 約30例での中間報告として、国内の学会でPRPとHAの群が、他の群に比較して治療成績が良かったとの報告を行った。いずれの群においても治療効果は認められており、有害事象は認めていない。治療開始前、治療開始後4週時点での関節液採取に関しては、関節水腫がほとんどなく採取できない症例も一定数いるが、採取できた症例に関しては、凍結保存し、プロテオーム解析を一部開始している。プレリミナリーな解析は行い、解析条件は問題ないことを確認できた。 作製したPRPのクオリティーチェックも必要と考えられたため、同時に作製したPRPの廃棄するものを用いて、血算の測定およびプロテオーム解析を行うこととした。特定認定再生医療等委員会にて承認をえて、厚生労働大臣に届け出済みである。本年1月よりPRP,PRPとHA併用群に関しては、血算測定後PRPを凍結保存している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍で被験者の募集が当初の計画どおりすすまず、延長した。残りの被験者9名であり、ここ3年の経過としては予定通りで推移している。
|
今後の研究の推進方策 |
予定の90名まで被験者をあつめ、プロトコール通りすすめる。各群の臨床成績をまとめ、研究計画書に従い統計学的な比較を行う。また、関節液、PRPのプロテオーム解析を行い、治療効果との関連を調べ、治療のメカニズムに関して考察する。 結果はPeer review英文誌に投稿する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
被験者が目標人数まで集まらず、研究期間を延長したため、残りの金額を次年度への持ち越しとした。 令和6年度は,解析に必要な試薬の購入に使用する予定。
|