研究課題/領域番号 |
19K18519
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金澤 憲治 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00804709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 関節拘縮 / 体外衝撃波 |
研究実績の概要 |
体外衝撃波の関節拘縮治療への臨床応用を目指し、ラット膝関節不動化モデルを使用して 体外衝撃波による関節拘縮予防効果、関節拘縮改善効果を検討するための準備を行った。2019年度は低出力体外衝撃波の照射の適切な出力、回数の検討を行った。 まず、ラット膝関節不動化モデル(Sprague-Dawley rats 380-400g )を作成した。麻酔下に片側下肢へプラスチックプレートを経皮的に挿入し、膝関節屈曲150°でプラスチックプレートの両端を大腿骨近位外側部と脛骨遠位外側部にミニスクリューで固定し膝関節を不動化した。低出力体外衝撃波の照射は吸入麻酔下に低出力体外衝撃波装置(DUDOLITH SD1, Storz Medical AG社製)を使用し、不動化した膝関節外側に衝撃波を照射した。照射群①(出力 0.25mJ/mm2、3000Hz、週3回)、照射群②(出力 0.5mJ/mm2、3000Hz、週1回)とcontrol群(週3回麻酔のみ)に分け、4週間固定を行った。ラットの膝関節を摘出し、筋組織を除去後レントゲン撮影が可能な「関節可動域計測器」を用い、関節可動域を測定した。 結果、照射群①、照射群②はコントロール群と比較し有意に可動域制限の抑制がみられた。次年度は固定期間を2週間、6週間と追加し、最も有用な期間の設定についても検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定と異なり、メーカーの体外衝撃波のデモ機貸し出し時期と台数の制約により、ラット膝関節不動化モデルへの低出力体外衝撃波の照射ができず、若干の遅れが生じてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は膝関節周囲の血流評価(3次元光音響CT)、組織形態評価、遺伝子・タンパクの発現評価、関節包の弾性評価を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度はラット膝関節不動化モデルに対する体外衝撃波照射が十分に行えず、時間を要したため、実支出額が所要額を下回った。2020年度は膝関節周囲の血流評価(3次元光音響CT)、組織形態評価、遺伝子・タンパクの発現評価、関節包の弾性評価を並行して進める予定である。
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