研究課題/領域番号 |
19K18522
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
湯浅 将人 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (80808254)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 異所性骨化 / 高気圧酸素 / 筋挫傷 |
研究実績の概要 |
動物用高気圧酸素タンクHBOタンクを利用し、われわれの開発したIn vivo異所性骨化モデルを使い、HBOが異所性骨化を抑制する可能性を確認し、そのメカニズムについて検証するために、まず野生型マウス(WTマウス)とプラスミノーゲン遺伝子欠損マウス(PlgKOマウス)さらにプラスミノーゲン遺伝子ヘテロ欠損マウス(PlgHetマウス)がHBOタンク環境で生存可能であることをまず確認した。その後、WT、PlgKO、PlgHetマウスの3群にわけ、下腿筋にカーディオトキシン(CTX)を同量注射し、その後、HBO療法あり群とコントロールであるHBO療法なし群に分け、受傷後1日、3日、5日、7日、10日で検証した。 組織学的検証において、WTマウスと比較し、PlgKOマウス群とPlgHetマウス群において筋組織の損傷後の治癒遅延が認められた。特にPlgKOマウス群において、以前の結果と同様に筋肉内壊死組織などが存在し、それが骨化しているような像も見えた。今後石灰化染色なども行っていく予定である。HBO療法あり、なしでの比較を組織学的、また放射浅学的に検証を進めていく予定である。その結果でHBO療法の至適時期を検証していくこととしている。方法としては上記と同様な群分けをするが、HBO開始の時期として、受傷後直後、受傷後1日後、3日後、5日後、7日後に分け、その違いを検証し、実際の至適開始時期を検討する。さらにその結果を踏まえて、メカニズムを検証していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特になし
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今後の研究の推進方策 |
結果次第ではあるが、メカニズムの検証として、HBO療法により、分子細胞的メカニズムをさぐる。具体的には、細胞は筋細胞、軟骨細胞、骨芽細胞に、さらに筋損傷後の石灰化に焦点を当て、メカニズムを探る。局所の酸素濃度なども裏付けとして測定する。
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次年度使用額が生じた理由 |
マウスの飼育代が初年度はあまりかからなかったが、次年度はマウスの飼育代がかかる可能性が予想されるため、主にそれに使用する予定である
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