研究課題
昨年度に引き続き得られたデータの解析作業を継続した。そして予定通り長期にわたる疫学調査のデータの電子アーカイブ化の作業を行った。昨年度国内学会で発表を行った内容(膝関節症の発症に関するX線上の構築学的要因および大腿四頭筋筋力の関連)に関して国内雑誌に論文を2編が出版された。これらの結果から特に下肢筋力(特に代表される大腿四頭筋筋力)とアナログではあるものの定性的な従来の膝X線画像評価が依然として簡便で臨床上の汎用性が高く重視されることが改めて確認された。筋力には一般に使用される測定機器の正確性(簡便なものは正確性に欠き、精密なものは大掛かりで高価である)と安全性(大掛かりな機会は高齢者の仕様には危険がある)の問題、X線評価方法にはアナログな定性評価であるゆえの検者間格差の問題抱えている。これらのことから当グループが開発した大腿四頭筋筋力測定器の高精度足的との相関と精度比較に関する英文論文を出版した。また、X線評価に関してはアーカイブ化された本研究のX線画像データを利用する定性評価判定トレーニングソフトの開発を行い完成することができた。今後の若手医療者の育成も念頭に、ソフトウェアの実際の教育に使用することで成果検証を行い、医師のX線定性評価の正確性の向上に寄与していく。自然経過の結果に関する論文はrejectされたため再度の投稿準備段階にあり、国際学会での発表を行う予定だ。本研究では変形性膝関節症の発症と進行に関わる運動学的因子に着目を行い、その歩行の特徴と筋力の重要性を証明した。そこから筋力の簡便で正確な計測方法の確立と改めて従来から一般的に使用されているX線定性評価が臨床像のグレーディングとして有用であることを認識することができた。これらの重要とされる項目はいずれもその評価精度に関して問題が認められたことから、その解決を図る発展的な研究まで及ばせることができた。
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J. Phys. Ther. Sci.
巻: 36 ページ: 1-4