細胞実験ではRAW細胞、V79細胞、MC細胞を用いて各種金属間で細胞増殖に差がないか確認した。FeCl3がV79において他の細胞より有意に増殖していたが、そのほかの金属ではおおむね細胞間で増殖に大きな差はなかった。どの細胞でも増殖をほとんど認めなかった金属はPt合金、Cr合金、Ni合金、Co合金、Pd合金であった。整形外科手術で多く使用されるTi合金にはNiが含有しており細胞増殖を阻害している可能性はある。 また、人工関節置換術後の感染により再置換術となった症例から採取したインプラント周囲の軟部組織や関節液からは金属粒子が検出されず評価が行えなかった。
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