研究実績の概要 |
New Zealand White Rabbitを用いて、医原性神経障害モデル確立。脊椎をドリルで掘削し、除去することにより脊髄を露呈し、神経損傷モデル、神経周囲癒着モデルを作製した。 未分化脂肪幹細胞(uADSC)採取および移植まず麻酔下に鼠径部より脂肪組織を採取し、酵素処理により分散し(37度、2時間、0.15%collagenase type I)、70umのフィルターに通し、Dulbecco's Modified Eagle Mediumに加え、5分後に間質細胞pelletを10%FBSおよび抗生剤を添加したMEMに37度で保存。ADSCであることを確定するため、CD29, CD44, CD90といった間葉系幹細胞で発現する表面マーカーが陽性であることをRT-PCR、フローサイトメトリーおよび免疫組織染色で確認した。また骨髄単球系であるCD-14やリンパ管内皮細胞マーカーCD31、白血球共通抗原であるCD45が陰性であることを確認。uADSCは、分化誘導せずにEDTAで洗浄の後、片側L3-5根の障害神経部に移植する。移植は術後7日目に行う。実際臨床では術後神経症状増悪が判明した後に治療介入することを想定して移植時期を決定した。初回手術2週後、4週後に、犠牲死させた後に、左右L3-5根、周囲組織を採取した。 脊椎を掘削した影響でuADSCが骨形成をすることが確認された。今後は坐骨神経の熱損傷、癒着モデルを作製し、uADSCの効果を検討していく予定である。
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