研究課題/領域番号 |
19K18542
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
本間 康弘 順天堂大学, 医学部, 講師 (80732883)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 人工股関節全置換術 / 人工知能 / 機械学習 / 叩打音 / 音響解析 / Fast Fourier Transform / 医療格差 / 合併症予防 |
研究成果の概要 |
人工股関節全置換術におけるインプラント挿入妥当性の客観的評価を可能とするために、インプラント挿入時のハンマリング音(叩打音)を定量的に解析した。その結果、叩打力に依存しない標準化音響学的指標の確立、叩打音特性に影響する骨形態の特定、異なる手術器具でも共通に評価可能な特定周波数領域の解明、術後ステム沈下が生じる叩打音の音響学的特性の解明、人工知能による叩打音適否性判断の実現可能性、機械学習を用いた術後ステム沈下の高精度な予測アルゴリズム作成等の成果を得た。今後は、叩打音リアルタイム判断を可能とする機器作成、当該機器を用いた合併症予防の有効性検証等の実用化研究を進めていく予定である。
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自由記述の分野 |
整形外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化に伴い人工股関節全置換術の施行数は増加しており、2050年にはOECD加盟国で年間280万件の実施が予測されている。しかし、様々な合併症の発生率は外科医の手術技術熟練度に影響を受け、当該手術の医療格差が全世界的に存在する。本研究成果により、インプラン挿入時の叩打音特性や合併症と関連する音響学的特徴が明らかになり、さらには、人工知能による合併症回避の可能性が示されたことから、外科医の熟練度に依存せず、安全な手術を可能にする手術支援機器の開発が可能となった。外科医の技術と科学技術が融合した新時代の人工股関節全置換術(Hip Arthroplasty 3.0)につながる研究成果であると考える。
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