外傷や腫瘍掻爬後の広範囲骨欠損は治療に難渋する。BMP-2を局所に保持し得る新規材料として、ヒアルロン酸を基材とし局所投与部で硬化する新規ゲル剤を開発し、マウス広範囲骨欠損モデルを用いて有用性を検討した。骨欠損のみの群(defect群)、骨欠損部に局所硬化ヒアルロン酸ゲルのみを投与した群(HA群)、骨欠損部にBMP-2含有PBSを投与した群(PBS/BMP群)、骨欠損部にBMP-2含有局所硬化ヒアルロン酸ゲルを投与した群(HA/BMP群)の4群を作製した。HA/BMP群は他の3群と比較して骨量、骨塩量とも有意に高値だった。本方法はBMP-2の局所送達による骨欠損治療法として有用かもしれない。
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