研究実績の概要 |
ハンナ型間質性膀胱炎135例の末梢血DNAを採取し、Asian Screening Array chip(ASA chip)によりジェノタイピングして得られたデータに対し、クオリティコントロールを行った結果、case 126例、control 759例における511,697バリアントのジェノタイプデータを得た。これを基に、日本人集団のリファレンスパネルを用いた遺伝型imputationを行った結果、常染色体上の8,308,292バリアント、男性におけるX染色体上の234,091バリアント、女性におけるX染色体上の230,309バリアントが得られた。また、HLA遺伝子のバリアントについてHLA imputationを行ったところ、2174バリアントが得られた。 得られたimputed dosageを用いて、間質性膀胱炎ハンナ型に関するケースコントロール関連解析を行ったところ、 ゲノムワイド有意水準を満たすシグナルは全ケースを用いた解析では検出されなかった。 MHC領域においては、region-wideな有意水準を満たす関連を示すSNPとしてrs1794275が検出された(P = 2.0×10-6, OR 2.06 [95% CI 1.53-2.78])。このSNPはHLA-DQB1遺伝子の75番目アミノ酸残基と強い連鎖不平衡関係にあり、このアミノ酸残基も強い関連を示した(P = 9.7×10-6, OR 1.94 [95% CI 1.44-2.60])。
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