局所進行性もしくは転移性の尿路上皮癌は予後不良の疾患である。早期発見が重要であるが、正確な診断には膀胱鏡・尿管鏡などの侵襲的な検査が必要であり、低侵襲かつ有効なバイオマーカーは開発されていない。我々は網羅的糖鎖解析装置による尿路上皮癌患者の血清糖鎖プロファイリングを解析行った。その結果から免疫グロブリン関連糖鎖の変化が示唆された。免疫グロブリンの糖鎖構造を検討したところ、特徴的な糖鎖が変化している可能性が示唆され、機械学習を用いた解析から、高い診断精度が示唆された。糖鎖解析とcell-free DNAを併用した予後予測は今後の検討課題である。
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