前年までにLNCaP95細胞株においてfl-ARとAR-V7シグナルとタキサン系化学療法の作用機序が独立したものであることを確認できたため、AR-V7を恒常的に発現していない前立腺癌細胞株であるLNCaP、DU145、PC3にAR-V7をノックインすることにより、ドセタキセルおよびカバジタキセルの感受性が変化するか検討を行ったが、AR-V7の強制発現が確認できなかった。また、すでにAR-V7の低発現株であるLNCaP95-DRにAR-V7を過剰発現させることによりドセタキセルおよびカバジタキセルの感受性の変化を評価するかも検討したが、controlに比較してAR-V7の発現レベルに有意差を認めなかったため、AR-V7の発現の多寡によるタキサン系抗がん剤の薬効の関連が評価できなかった。
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