研究課題
若手研究
高脂肪高ショ糖食による筋肉減弱モデル動物では、下肢筋肉の減少に併せて、膀胱収縮力の低下と排尿間隔の短縮(蓄尿機能障害)が認められた。高齢者でよくみられる、detrusor hyperactivity with impaired contractility(DHIC:蓄尿期に頻尿となり、排尿期に膀胱収縮能の低下を認める現象)に類似した病態を反映していると推察される。
泌尿器科学
超高齢化社会における下部尿路機能障害に対する早急な予防や治療が望まれている中で、加齢に伴う筋肉減弱に伴った下部尿路機能障害に対する臨床および基礎研究はまだまだ少ない。本研究におけるモデル動物が下肢筋肉減弱に伴い高齢者でよく認められるDHICといわれる病態に類似した状態を表現されたことは学術的にも興味深いと考える。今後このモデルを発展させることでDHICの病態解明や治療方法の礎となる可能性がある。