卵巣漿液性癌と正常卵巣を用いて全トランスクリプトーム解析・全小分子RNA解析を行い同定したネットワークを解析した。まずmiR-497-5p-SMARCA4について着目した。卵巣癌細胞株においてmiR-497 mimicでは増殖が抑制され、miR-497 inhibitorでは増殖が亢進した。卵巣癌においてSMARCA4発現高値は予後不良であった。また、miR-762 inhibitorによる著明な細胞増殖の抑制を認めた。miR-497によるSMARCA4の有意な発現変化は細胞株において認めなかったが、miR-762阻害およびmiR-497発現上昇は卵巣癌において有効な治療戦略と考えられた。
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