研究実績の概要 |
妊娠高血圧症候群発症ハイリスク妊婦の妊娠初期スクリーニングに関して、ヨーロッパ(英国)からの既存報告と同様のリスク抽出方法を用いて日本人を対象として実施した際の正診率に関して、論文報告することができた。(M Goto, M Tokunaka, et al. Hypertension Research, 2020) また、妊娠高血圧症候群発症ハイリスク妊婦の妊娠初期スクリーニング方法とアスピリンによる予防について、Reviewを投稿した。(M Tokunaka, et al. Donald School Journal of Ultrasound in Obstetrics and Gynecology, under submission) 妊娠高血圧腎症発症ハイリスク妊婦の妊娠初期スクリーニングとハイリスク妊婦への低用量アスピリン投与による予防効果確認の国際的共同研究(FORECAST研究)はすでに開始されている。その上で我々は妊娠11-13週に採血した検体を用い網羅的な血清中蛋白発現の定量的解析、ハイリスク妊婦を抽出するためのより感度の良いバイオマーカーの抽出を行う。 昭和大学で2019年10月から症例登録を開始し、まずはハイリスク妊婦だとしてもアスピリン非投与群とする症例の登録を行った。また、2020年6月から、ハイリスク妊婦にはアスピリン投与とする症例の登録を開始している。2021年4月までで1058例の症例が登録されており、アスピリン非服用群として391例、アスピリン服用群として667症例を登録した。 また、ハイリスク妊婦としてアスピリン内服対象開始した症例が2021年4月の段階で58症例登録されている。新型コロナウイルス感染症の影響で症例登録が予定よりも時間がかかっており、症例登録は2022年上旬まで継続する予定である。
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