研究課題/領域番号 |
19K18655
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
久松 洋司 関西医科大学, 医学部, 講師 (20465644)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | サージカルスモーク / HPV / 円錐切除術 / qPCR |
研究実績の概要 |
子宮頸部円錐切除術中にサージカルスモークよりバイオサンプラー内に回収した検体を採取して、HPV-DNAが検出されるかを検討している。当初は外部の検査会社に委託する予定であったが、本大学衛生・公衆衛生学講座指導のもと、HPVプライマーを購入しDNAの抽出、PCR検査を行うことに変更した。2020年4月までにパイロットスタディとして、術前に子宮腟部からHPVDNAが検出された6名の患者に対する円錐切除術中に発生したサージカルスモークをPBSに捕捉し十分に混和した液体(サージカルスモーク液)を採取し、DNAの抽出・PCR・qPCRを行った。ポジティブコントロールは、円錐切除術を行った子宮頸部の表面の粘液を擦過し採取した検体を用いた。1例目はDNA抽出のみ試みたものの不成功であったが、その後の5例のサージカルスモーク液では、DNA抽出・PCR・qPCRのいずれも検出し得たため、サージカルスモーク内にHPVDNAが存在していることが示唆された。さらに、今後はサージカルスモークを回収する際に日常に臨床で使用するサージカルマスクをフィルターとして用いて、サージカルスモークを通過させ、フィルターとフィルター通過後のサージカルスモークを採取し、HPVにフィルター通過性があるか確認する予定であり、これにより検体の採取方法は確立できる見込みである。採取した検体の測定方法は確立できつつある。 今後はHPVの代表的な型のプライマーを選別し用意する。その型が陽性の子宮頸部円錐切除患者に募集をかけ、近々本試験に臨める見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
HPVDNAを自施設でのPCRに切り替えたことで作業がやや遅れているが、令和2年度には研究は完了できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
今年度から本試験を行う。また、スモーク採取の回路にサージカルマスクを通過する経路も作り、サージカルマスクにより術者にHPVが暴露されないか確認する。
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