糖尿病モデルマウスの妊娠を成立させ、血圧測定、タンパク尿検査などの妊娠高血圧腎症への進行度をモニタリングし、血管新生因子や抗血管新生因子であるsFlt-1、PlGFについて評価を行った。PKCβの活性化状態においても胎盤組織で検討した。さらに、PKCβ阻害剤を糖尿病合併妊娠モデルマウスに投与し、その変化を検討した。 実験の結果、糖尿病合併妊娠モデルマウスでは、胎盤におけるPKCβの活性化の有意な増加を認め、胎盤および母体血中においてsFlt-1が有意に上昇しており、また、PlGFが有意に低下していた。さらに、PKCβ阻害剤を投与することによりこれらの変化を抑制することが可能であった。
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