研究課題
若手研究
着床は、受精卵と子宮内膜との相互作用により生じ、白血病抑制因子(LIF)を含む着床関連分子の時空間的発現によって媒介される。本研究では、青色LED照射による光応答性CRISPR-Cas9を用いたゲノム編集システムによるLIFのノックダウンにより、時空間的に着床を制御可能なことをマウスで証明した。今後このシステムを用いて、遺伝子の胚着床に関わる時空間的な分子機構を解明することや、生体内の生殖機能を時間的に制御することで治療戦略にも応用できると考える。
幹細胞生物学
CRISPR/Cas9というゲノム編集技術と青色LED照射による光応答的な反応を組合わせた光応答性CRISPR/Cas9システムがマウスの着床を時空間的に制御できるという試みはこれまでなく、in vivoで制御できるという初めての報告となった。このシステムを応用することにより、妊孕能に対する分子メカニズムだけでなく、非侵襲的な治療の応用にもつながると期待される。