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2021 年度 実施状況報告書

新規領域のPCRを用いた日本における発がん性ヒトパピローマウイルス感染の実態解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K18712
研究機関金沢医科大学

研究代表者

坂本 人一  金沢医科大学, 医学部, 助教 (00735350)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード子宮頸癌 / ヒトパピローマウイルス
研究実績の概要

HPV陰性癌とHPV多重感染癌の実態調査のために、HPV陰性癌とされた16症例と多重型HPV感染癌の9症例、そしてコントロールとして単独型HPV感染癌の48症例をマクロダイゼクションと発癌に必須なE6/E7遺伝子領域をターゲットにしたプライマーを用いたPCR法で解析を行ってきた。その結果、すべての多重型感染の原因HPVを特定した。また、HPV陰性癌の約半数はHPVが陽性である偽陰性癌であることが明らかになった。さらに市販のHPV検査と我々が開発した新規アッセイ間で検査結果に不一致を認めた症例があった。それらの結果にHPVが宿主に取り込まれた際に遺伝子欠失を起こす影響を調べるために、HPV E1/E2/E6/L1遺伝子を増幅して調査した。その結果、乖離を認めた症例の多くでE1,E2遺伝子が部分あるいは全欠失があることが明らかになった。同部位はウイルス取り込みの際に高頻度に欠失する領域であった。これらの結果より、アッセイ間でHPV検査結果の乖離を認めた症例ではHPV遺伝子が宿主へ取り込まれている可能性が考えられた。これらの結果にさらに解析を加え、当該年度ではインパクトファクターのある英雑誌に論文を投稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究結果の解析が終わり、論文投稿中である。

今後の研究の推進方策

今回HPV検査結果間で不一致を認めた症例のみでそれぞれのHPV遺伝子の状態を確認した。今後はHPV検査が一致していた症例の解析を進める。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍のため、海外学会に参加できず学会出張費が使用できなかったため。追加症例のための試薬と実験器具購入のために使用する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Determination of human papillomavirus type in archival tissue specimens of invasive cervical cancer using molecular mapping and E6/E7-based polymerase chain reaction2022

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto Jinichi、Saito Mayumi、Zhang Shitai、Takakura Masahiro、Takagi Hiroaki、Sasagawa Toshiyuki
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 17 ページ: 265996~265996

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0265996

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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