切除後の残存組織の動態より、再建皮弁の選択や訓練計画の一助となる結果が得られた。特に咽頭収縮には、ボリュームの多い皮弁の方が有利であることがわかった。また訓練に関しても残存組織を中心に強化するようなものが有効であることが考えられた。手術においても、残存組織の運動が残るような愛護的な操作や切除の工夫が必要であることがわかった。 喉頭を全摘し、遊離空腸で再建した症例では、咽頭縫合部の拡張で嚥下圧が肛門側へ伝わっていないことがわかり、嚥下圧を逃さないように用手的に抑える代償嚥下や訓練で、数例改善をみた。また再建方法の工夫も想起され、今後、想起された新しい訓練法や術式の効果を検討していく必要がある。
|