蝸牛神経をin vivo分化転換により再生させて、蝸牛神経を刺激して聴覚機能を検証し、高度感音難聴者に対する新規治療法の開発を目指し実験を行った。マウス、モルモットを用いてin vivoで有毛細胞には障害を与えずラセン神経節を強心配糖体のウアバインやジゴキシンで特異的に障害させることに成功した。内耳組織解析の過程で、当初予定していなかった前庭神経節細胞の障害についても詳細に検討した。一方で、in vivo分化転換を目指して接種したAAV2, Anc80はラセン神経近傍のシュワン細胞での効率良い発現が得られず、AAVの血清型やプロモーターの更なる検討が課題として残された。
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