研究課題
若手研究
本研究では発癌作用を持つ薬剤4NQOに着目し、新たなマウス由来の口腔癌細胞株NMOC1を樹立し、またNMOC1を利用し舌癌マウスモデルを確立した。また口腔癌マウスモデルにおけるHF10の治療効果を評価したところ、HF10は腫瘍細胞で増殖し、in vitro、in vivo共に良好な抗腫瘍効果を認めた。さらに腫瘍内浸潤リンパ球の変化を認めており、HF10による抗腫瘍免疫の増強が示唆された。
耳鼻咽喉科学
本研究で樹立した舌癌マウスモデルは安定して形成され、また正常な免疫能を持つ独自の口腔癌モデルであり、今後の頭頸部癌基礎研究に応用が可能と考えられた。また口腔癌マウスモデルにおけるHF10の治療効果を評価したところ、良好な抗腫瘍効果を認め、HF10が口腔癌の治療に有望な薬剤であることが示された。これらより本研究が頭頸部癌におけるウイルス療法の臨床応用への基盤になると考えられた。