我々は、人工知能の中でも機械学習の技術を応用し、①慢性化膿性中耳炎の術後聴力成績、②人工中耳埋め込み術の術後聴取成績、③小児人工内耳術後の前庭障害、④小児人工内耳術後のマッピング条件の4つのClinical questionに対し、術後合併症や術後成績、設定条件などを予測し、かつそれらに影響を与える因子の同定を目的に研究を行った。その結果、いずれの耳科手術もこれらの機械学習の予測が有用であり、鼓室形成術は術前気骨導差、人工中耳手術は術前補聴器装用下語音聴取成績が予測に重要な因子であった。また人工内耳術後の前庭機能は経時的に障害が生じる可能性があることが判明した。
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