本研究は、優性遺伝形式をとる日本人難聴患者より見出されたKCNQ4遺伝子変異の病態および疾患発症メカニズムを明らかにするとともに、治療のためのモデル動物を確立することを目的として研究を行った。CRISPR-Cas9を用いてオルソロガスな変異を導入したKCNQ4ノックインモデルマウス確立するとともに、聴性脳幹反応を用いた聴力の測定、耳音響放射を用いた外有毛細胞の機能解析を行った。その結果、変異をhomoで有するモデルマウスは、コントロールおよびheteroで有するモデルマウスと比較し、有意に聴力が悪く、難聴は生後から始まり、進行的に増悪し2ヶ月齢では重度難聴になることを明らかにした。
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