本研究は① 頭頸部癌患者の唾液マイクロバイオーム解析を行い、悪性度や予後あるいは他 のリスク因子に交絡する細菌叢・細菌種を同定する。②「口腔細菌叢中の簡易予測法」(特願2017-181000)が頭頸部癌患者にも適応でき、予後診断などに用いうるか検証する。③ 頭頸部癌患者の唾液によるサイトカイン誘導活性を測定し、悪性度や予後に関わるバイオマーカーとなり得るのか解析する。④ 唾液マイクロバイオーム解析で同定された頭頸部癌関連細菌の免疫制御作用あるいは抗腫瘍活性を解析し、頭頸部癌の新規治療・予防法を探索することを目的としている。 今年度においては唾液の代わりに試薬を使用し、THP-1細胞を1%唾液にて24時間培養し、上清中のIL-10濃度をELISAにて測定を行い。頭頸部癌患者での組織型、ステージや予後とIL-10産生量との関連を検討した。併せて、唾液マイクロバイオームとIL-10産生量との関連を検証した。
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