EYA4遺伝子変異患者4症例および健常者の血液検体からiPS細胞を樹立し、内耳細胞へ誘導して、EYA4タンパク発現を症例ごとに検討したところ、健常者由来の内耳細胞では核にのみEYA4の発現が見られたのに対し、患者由来内耳細胞においては細胞質においてもEYA4の発現が高率で見られた。また、核におけるEYA4の発現も健常者由来内耳細胞よりも強い傾向を認め、この傾向は実際の患者の難聴の程度と正の相関を示していた。また各種のストレス物質を内耳細胞の培養上清に添加することで細胞ストレスを与え、細胞の生存率について検討を行い、特に酸化ストレスに対する脆弱性を認めた。
|