滲出型加齢黄斑変性(age-related macular degeneration:AMD)は、網膜中心の黄斑部に生じる新生血管を主体とする進行性の疾患で、失明原因として重要な疾患である。AMDはこれまで黄斑部に限局した病変と考えられてきたが、本研究は眼球の範囲を超えて全身の自律神経機能異常がAMDの病態に関与しているとの仮説を検証した。起立負荷試験の手法を用いてAMD患者と対照健常者の自律神経の働きの差異について検討し、AMD患者では対照健常者と比較して交感神経反射が低下しているという結果を得た。
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