加齢黄斑変性(AMD)は、網膜出血や滲出性網膜剥離を来し、視力低下及び中心視野障害を来す疾患であり、本邦では、後天的失明の第4位であり、平均余命の上昇及び生活スタイルの欧米化に伴い近年増加傾向にある。しかし、未だ発症機序が不明な点もあり、遺伝的要因と臨床所見、治療反応性との関連を調査することで、発症予防や治療効果判定予測、新たな治療の発見に結びついていくものと考えられる。本研究から、AMD感受性遺伝子を調べることで、治療法の選択や診療間隔決定などを患者にあわせて調整できる可能性がある。その結果、患者の視力予後改善、医療費用の削減などの社会的意義も得られる可能性がある。
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