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2021 年度 実施状況報告書

自己免疫疾患における眼表面の血管異常の病態解明と新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K18855
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

林 勇海  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00837445)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード移植片対宿主病 / 自己免疫疾患 / 眼表面血管異常 / エクソソーム
研究実績の概要

申請者は診療上、自己免疫疾患およびGVHDの症例には高度なマイボーム腺機能不全が高頻度に合併し、眼瞼の血管走行異常を伴う場合が高頻度に認められることに気づき本疾患の病態における血管の果たす役割について着目した。自己免疫疾患およびGVHDにおける眼瞼の血管の形態異常は多彩であり、これらの病的変化により通常のマイボーム腺機能不全と異なり免疫性ドライアイに特徴的な変化をきたし、高度なマイボーム腺機能不全およびドライアイをきたすものと考えられた。また、これまでにGVHD関連眼表面の線維化には血液由来ファイブロサイトの関与があることを見出している(Ogawa Y, eLife 2016)。ファイブロサイトはエクソソーム分泌により、血管新生促進することからこの血液由来ファイブロサイトの放出するエクソソームが病態形成に重要な役割を果たす可能性を着想した。
上記をうけて、GVHDモデルマウスを使用したエクソソームの研究を予定していたが、研究代表者の臨床業務による多忙、新型コロナウイルス感染拡大、研究室移動などの影響により実際の研究活動の進捗は遅れていた。
慢性移植片対宿主病(以下cGVHD : chronic graft-versus-host disease)モデルマウスにおける血管やマイボーム腺の病理組織学的検討を行った研究について研究チームのオンライン会議に参加、学術研究雑誌 The Ocular Surfaceに論文投稿を行い、publishされた(Eyelid blood vessel and meibomian gland changes in a sclerodermatous chronic GVHD mouse model)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究代表者の臨床業務による多忙、新型コロナウイルス感染拡大、研究室移動などの影響により基礎実験の進行が困難だった。

今後の研究の推進方策

本年度は研究代表者が研究の拠点となる本務先勤務となったため、科研費の延長手続きをとり研究を継続する予定である。具体的にはGVHDモデルマウスおよびコントロールにおける血清や涙腺の培養上清から専用の機器を使用しエクソソームを抽出後、エクソソームのマーカーであるCD63やCD9、CD81を用いた免疫染色を行い、その発現量を比較検討する。涙腺やマイボーム腺の組織切片で免疫染色を行い、エクソソームの所在を確認する。cGVHDモデルマウスにおける血管やマイボーム腺の病理組織学的検討の結果とあわせて、エクソソームがcGVHDにおける血管病変の病態形成に果たす役割について検討する。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者の臨床業務による多忙、新型コロナウイルス感染拡大、研究室移動などの影響により基礎実験の進行が困難であったため。
エクソソームに関連した抗体や免疫染色キットの購入、GVHDモデルマウスの飼育費、機器の管理費などに使用予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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