研究課題/領域番号 |
19K18861
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
盛 秀嗣 関西医科大学, 医学部, 助教 (50802948)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 脈絡膜新生血管 / ポリープ状脈絡膜症 / 弾性線維 |
研究実績の概要 |
現時点ではLTBP-2ノックアウトマウスについて、野生型と比較して、チン氏帯の数が少ないことがfibrillin-1による免疫染色によって判明した。脈絡膜新生血管の発生に重要なブルッフ膜弾性線維についてもLTBP-2ノックアウトマウスはマイクロフィブリルの本数が少ないことがわかった。ブルッフ膜が脆弱化しているLTBP-2ノックアウトマウスに対して網膜光凝固術施行しているが、発生するのは通常の脈絡膜新生血管の発生のみで、野生型に見られる脈絡膜新生血管と形態がほぼ同じである。残念ながら、現時点ではポリープ状脈絡膜(PCV)のモデル動物作成は不完全のままである。 また、ブルーライト照射長期間照射によるPCVモデル動物作成も試みたが、それもなかなかうまくいっていないのが現状である。今後は網膜光凝固術の条件(パワー、時間、サイズなど)を変更し、さらにLTBP-2および-4ノックアウトマウスを用いて、最終目標であるPCVモデルマウスの作成を試みる。 また、近年PCVについては渦静脈がkey factorとも言われている。PCVのもとになるPachychoroidの発生が非常に重要であり、Pachychoroidの発生には渦静脈を圧排が関与しているとも言われているため、野生型およびLTBP -2,4の遺伝子改変マウスの渦静脈を結紮し、静脈灌流障害を誘導し、Pachychoroidの発生を試み、Pachychoroidの発生ができれば、そこに網膜光凝固術を施行し、PCV作成してみることも検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
網膜光凝固術施行して、ポリープ状脈絡膜症のモデル動物作成を試みたが、現時点では作成は不完全である。 今後、更なる条件検討を行い、令和3年度内にモデル動物の確立を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
LTBP-4ノックアウトマウスも使用して、ポリープ状脈絡膜症のモデル動物作成を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度には免疫染色に際し、必要な抗体をたくさん購入する予定であるため。
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