ドップラ網膜血流計を用いることで、網膜血流(網膜血管の内腔を流れる血流速度および血流量の絶対値)を測定することができる。さらに、網膜血流を測定することで、網膜血流速度波形(網膜血流波形)を得ることができる。今回の一連の研究により我々は、網膜血流波形を解析することで、そのパラメーターの一部が全身の動脈硬化度を反映することを明らかにした。動脈硬化は心疾患や脳血管疾患など様々な全身疾患の根底にある病態である。本研究により、網膜血流の測定が、動脈硬化のスクリーニング検査として有用である可能性が示された。
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