レーバー先天黒内障16型(LCA-16)は網膜色素上皮細胞(RPE)に発現しているKCNJ13遺伝子異常に起因する網膜ジストロフィであり、その疾患メカニズムは不明な部分が多い。本研究ではゲノム編集技術を用いてKCNJ13遺伝子をノックアウトしたLCA-16モデルRPEを作製した。得られたモデル細胞について位相差顕微鏡および免疫染色を用いた細胞形態評価、電子顕微鏡での貪食能の評価を行った。LCA-16モデルRPEでは一部の細胞に配列異常を生じており、細胞死を起こしている細胞が有意に多く、貪食能が低下していた。RPEの細胞配列の異常や機能低下がLCA-16の病態に関与している可能性が示唆された。
|