研究課題
若手研究
(1)既報のモデルを応用し、血管新生を伴わず、かつ角膜混濁を起こさないリンパ管増生モデルの作成方法を確立した。(2)確立したリンパ管増生モデルを用いて、細菌性角膜炎によるリンパ管の役割を検討した。その結果、角膜リンパ管が細菌性角膜炎の炎症を軽減させている可能性が示唆された。今後は、角膜炎における浮腫、菌数がリンパ管増生モデルにおいて、どのような影響を受けるかを検討していく予定である。
眼科学
本研究の結果、我々は血管新生を伴わず、かつ角膜混濁を起こさないリンパ管増生モデルの作成方法を確立した。このモデルは今後、リンパ管新生の機能を解明するうえで汎用性があり、学術的に意義のあるものといえる。また、角膜リンパ管が細菌性角膜炎の炎症を軽減させている可能性が示唆されたことから、今後、細菌性角膜炎後に残存する瘢痕性角膜混濁を軽減、さらには予防する治療法の開発につながる可能性があり、社会的意義も大きいと考えている。